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You’s World

You’s World

オリジナル 1

これも一応 直しはしたんですけどねぇ。
多分 一番修正してません。
一番 好きなので。
修正とかしちゃったら・・・ねぇ。
でもやっぱ表現おかしいところとかあったり・・・
もちろん 今もだけどね?

++++夢の中で 夢から覚めて++++
「のう 犬夜叉。かごめはまだ帰ってこんのか?」
子狐妖怪 七宝は半妖 犬夜叉に 問いかける。
日暮かごめ 中学3年は 自分の家の古井戸から 戦国時代へとタイムスリップし 自分が割ってしまった四魂の玉のかけらを集めるため 仲間達と旅をしている。
そのかごめは 一応 受験生。テストだけははずせないため 今 現代に帰っている。
「かごめちゃん 何日ぐらい現代(あっち)にいるって言ってた?」
「確か・・・4日はあちら方で過ごされるのでは?」
「4日もか?!今日 何日たったんじゃ?」
犬夜叉御一行は今 楓の家で のんびりとしている。普通ならこんなこと 犬夜叉が許すはずがないのだが 今回はなぜか 楓の村にかごめが帰ってくるまでとどまることにした。
「っだぁ!うっせぇよお前ら!」
不機嫌そうな声を上げる犬夜叉に七宝は冷たく言い放つ。
「なにやら虫の居所がよくないらしいのぉ。犬夜叉。お前 おかしいぞ?なぜかごめがいないとき 奈落の手がかりを探そうとせんのじゃ。いつもなら探してるはずじゃろ?今回に限ってなぜ 奈落の手がかりを探そうとせん?おらはさっぱりわからんぞ。犬夜叉の意図が。」
「うっ・・・それは・・・。」
犬夜叉は言葉に詰まる。
「まぁ そういうな。七宝ょ。犬夜叉とてバカではあるが何か考えがあるに違いない。」
「そうだょ。七宝。犬夜叉は犬夜叉なりの考えがあるのさ。まぁかごめちゃん抜きじゃ四魂のかけらの気配がわかんないからね。動こうにも奈落の匂いは 結界からでてこないしどうしようもないって。」
助け船を出した 弥勒 珊瑚。しかし助け船とは言えど多少犬夜叉をけなしている部分がある。実際のところ弥勒と珊瑚はそこがねらいだったのだ。
犬夜叉は必ずくってかかってくるはず・・・。
しかし 犬夜叉は黙ったままそっぽを向いている。
「やっぱ 犬夜叉 おかしいょ?法師様。」
「珊瑚もそう思うか?実は私もそろそろ気付きましてな。」
「おらもおかしいと思うぞ。犬夜叉はかごめがいないここ3日 ぼーっとしておったりするんじゃ。ぉ。そうか 今日は3日目じゃ!明日 かごめが帰ってくるのか?」
その言葉は聞こえているはずなのに 犬夜叉は何も言わず 立ち上がって小屋を出ていった。
「犬夜叉?どちらにいかれるのです?」
弥勒の問いにはしばし立ち止まり
「・・・そこまで散歩だ。すぐ戻る。」
と言い放ち 森の方へ歩いていった。
「やっぱ犬夜叉は変じゃ。」
「変だね。」
「何か ありましたかね?」
心配している弥勒達をよそに 犬夜叉はかごめの世界とつながっている井戸へ足を踏み込
んだ。
+++かごめの世界(現代)+++
「姉ちゃん もうテストおわったんでしょ?行かないの?犬の兄ちゃんのとこ」
「あのねぇ 草太。テストは点数が帰ってくるまでがテストなのょ?明日 全部帰ってくるから 犬夜叉のとこに行くのはそれからよ。」
かごめは 弟 草太に算数を教えながら答えた。
「だいたい ただでさえ授業が遅れてる私なのにぃ;もう 何が良くて弟の数学みなくちゃいけないのよぉ!」
嘆く姉に 弟は言う。
「算数じゃん。」
「まぁまぁ楽しそうね。かごめ ありがとうね。助かるわvそうだ これ明日あっちに持って行きなさいね。」
そういってママはお弁当を取り出した。
「ありがとう ママ。冷蔵庫に入れといてくれる?ぁ。それからカップラーメンとか 補充してあったっけ?なかったら今から買いに行くけど?」
「カップ麺も 飲み物もお菓子も全部 補充してありますょv」
「そう・・・。」
結局はかごめ 草太の面倒から逃げられないのである。
「姉ちゃん!このごろ ブヨねぇ 芸を覚えたんだょ?」
草太はそんな姉の心境も知らず 楽しそうに話し出す。
「へぇ?ブヨがねぇ。んじゃねぇ。おすわり!」
「ふぎゃっ!」
ブヨが耳の後ろをかいているのに・・・?何か声が聞こえた。
「ぇ?」
戸惑うかごめ。草太は廊下に飛び出して叫んだ。
「ぁ!犬の兄ちゃん!」
「ぇえ!犬夜叉?!」
「・・・よぉ。」
ばつの悪そうな顔をして 犬夜叉はかごめの前へやってきた。
「どうしたの?私があっちに帰るのは明日ょ?」
きょとんとしているかごめを犬夜叉は じぃっと見つめ
「。。。今日はこっちに俺もいる。」
と言い 寝ころぶ。
「別に良いけど?どうしたの?犬夜叉。なんかあんた おかしいわよ?」
その言葉に犬夜叉はぎくっと身震いし 
「何でもねぇ!」
と振り返らずに答える。
『絶対 何かあるわ。。。』
かごめは疑いから核心へと変えた。
犬夜叉がおかしい理由・・・・。それは4日前にのぼる。
犬夜叉はその日 夜の見張りが弥勒だったため眠っていた。めったに夢を見ない犬夜叉がその日に限り 夢を見てしまった。
その夢の中で犬夜叉は晴れた空の下の花畑にいた。向こう側にはかごめがいて こちらをみている。『かごめぇ!』と叫んだつもりが 声になっていない。
するとかごめは犬夜叉に近づいてくる。そして 弓を構えた。かごめの目は冷たく鋭かった。
『犬夜叉・・・私 あんたを殺すために生きてきたの。私が信頼しているのは奈落様。桔梗もそうなのよ?ずっと奈落様の元にいたの。犬夜叉 あんた私のこと好きでしょ?桔梗のことも好きでしょ?ふっ。可哀想ね。』
そう言うと 後ろから奈落がでてきた。
『ふふふ・・・犬夜叉よ。いい夢がみれただろう?法師も 退治屋の娘も 子狐妖怪も全て私が造った物にすぎぬ。かごめを造るのには苦労したな。なんせ 以前造った桔梗に似せなければならなかったのだからな。さぁ 今風の傷でかごめを殺すがいい。さぁ 刀を抜け!さもなくば桔梗の時と同じように今度はかごめがお前を封印するぞ。』
犬夜叉の体が勝手に動き 鉄砕牙を抜き構えた。
『俺は・・・。嘘だ!!かごめが奈落に造られた?かごめからは奈落の匂いがしねぇだろうが!・・・もし本当だとしても好きなんだ!殺せるわけねぇだろぉ?!』
声にならぬ叫びが犬夜叉をいっそう苦しめる。
『くそっ!かごめぇ!嘘だと言え!・・・嘘じゃなくていいからよけろぉ!!!!』
犬夜叉は鉄砕牙を振り 風の傷を出す。奈落は瞬間的に消え そこにはかごめだけが残った。
「かごめぇ!」
そう叫んで 目が覚めた。
そして現在に至る。ただの夢なはずなのに 相当ショックを受けた犬夜叉は忘れられないでいる。
「・・・夜叉?犬夜叉ってばっ!」
ふと気付くとかごめが目の前に仁王立ちになっている。
「んぁ?何だ?」
「だからさっきからご飯だって呼んでるでしょっ?食べないの?」
かごめはいつものように犬夜叉に言う。なのに犬夜叉は不安を隠しきれないでいた。
「おかしいょ?犬夜叉。さっきから。どうしたのよ?ほら とりあえずご飯っ!食べよぉ?」
かごめは犬夜叉を元気づけるように犬夜叉を立たせ先を歩かせた。
「おぉ・・・。」
犬夜叉は気にしないようにし 今の時間を楽しもうと必死で努力した。
しかし犬夜叉の努力はむなしいもので ずっと心に引っかかったまま。そして翌日。
「ただいまぁ・・・。」
暗い声で帰宅したのはまぎれもなくかごめである。
「おっせぇぞ。ほらとっとと支度しろよ。行くぞっ」
犬夜叉はこの日は大人しく家を出ずにかごめの帰宅を待っていた。本当はずっとかごめの後をつけていきたかったのだがかごめに固く禁じられてしまった。
支度をしながらかごめは犬夜叉に言った。
「ねぇ犬夜叉 あんたおかしいんじゃない?普通なら私が家にいなさいっていっても街を出歩くくせに今日はでなかったでしょ?それに昨日もおかしかったじゃない?何があったか私には話す気になれない?」
かごめの目はとても温かく優しく まるで犬夜叉の全てを包み込んでくれそうだった。
『そうだ 俺は。。。この目が好きなんだ・・・。』
犬夜叉はそう思ったとたん 不安がどっとあふれ出した。そしてかごめを抱きしめた。
「どっ どうしたの?犬夜叉?」
戸惑うかごめを犬夜叉はさらにぎゅっと抱きしめて言った。
「ただの夢・・・だから。気にしないようにしてるんだけどな・・・それでもやっぱ気になるんだ。お前 かごめ俺に嘘ついてねぇよな?奈落とは関係ねぇよな?」
突然の犬夜叉の言葉にかごめは唖然とし ぷっと笑い出した。
「犬夜叉ぁ?何を言ってるの?奈落は私たちの敵。そうでしょ?私はあんたに嘘はつかないって決めてるし。私はね・・・犬夜叉 あんたや珊瑚ちゃん 弥勒様 七宝ちゃんに雲母。それに桔梗を信じてるわ。」
いつもと変わらない かごめらしい温かい言葉。
犬夜叉は安心しかごめをそっと離し 笑った。
「だょな?すまねぇ。いろいろあってなぁ・・・。」
「なにょぉ?何があったのょぉ!」
「んなっ!何でもないっつってんだろぉ?!」
そして 戦国時代へ二人は戻っていった。

「かごめちゃんv」
「かごめ様ですか?」
「かごめぇv忍者食はもってきたか?」
それぞれの出迎えに対してかごめは笑顔で
「ただいまv(ちゃんと持ってきたわょ?はいっ)」
と答えた。
「かごめ?帰ってきたのか?」
一人 外から家の中へ入ってきた楓。
「ぁ。楓ばぁちゃん。ただいまv今日は私がご飯 作るからねv」
かごめは楓の変わりに晩ご飯を用意しようと家から材料などを持ってきていたのだった。
「まさか あの舌のぴりぴりするやつじゃねぇだろぉな?」
「大丈夫ょv」
「でも あれも美味しいと思うけど?ねぇ 法師様。」
「そうですょ。結構おもしろい味をしているじゃないですか。」
「おらもあれは好きじゃv」
「みぃ~」
犬夜叉は 全員の意見を敵に回してしまった。

「ぁvかごめちゃん今日の夕食 何て言うの?美味しかったねぇv」
食べ終わった一行は 寝る支度をしながら話している。
「ぇ?今日のやつ?あれはオムライスだょ。結構簡単だから今度作り方教えてあげるねv」
かごめは布団を敷きながら 珊瑚に答えていた。
・・・と急に今まで横になっていた犬夜叉が飛び起き 外へでていった。
「犬夜叉っ?どうしたの?」
かごめも続いて外にでると 弥勒が後ろから声をかけてきた。
「犬夜叉っ お前も奈落の気配を感じているのか?」
「ぇ?何だって?!奈落がここに?!」
珊瑚も続いて外にでる。
「確かに汚れた四魂の欠片の気配・・・かすかだけどあるわ。」
かごめは弓を持って外にでた。が犬夜叉の言葉がそれを制した。
「かごめ 七宝!お前らは楓んとこにいろっ!そこを動くんじゃねぇぞ?行くぞ!珊瑚 弥勒っ!」
「雲母っ!」
「がおぉぉ!!!」
「ぇ?犬夜叉?」
いつもは連れていってくれるのに今日はかごめをおいていった犬夜叉。何かあるのではとかごめは心配し始めた。それを察したのか楓はかごめと七宝を家の中にいれて
「犬夜叉にも何か考えがあるのだ。今は犬夜叉の言うとおりにここおるとよかろう。」
そう言ってかごめにお茶を手渡した。
「うん・・・分かってるわ。」
『でも何を考えているの?犬夜叉・・・。』
犬夜叉 弥勒 珊瑚は犬夜叉の鼻と 弥勒が感じる邪気の元へ急いでいた。・・・とそこには奈落ではなく 神楽がいたのだ。
「なっ 神楽?」
「久しぶりだねぇ 犬夜叉。奈落はここにはいないょ。今頃はかごめとかいう女の所にいるさ」
神楽は犬夜叉達に笑いながら言った。そう 奈落の分身の神楽は奈落と同じ匂いだ。犬夜叉達は神楽の方へきてしまったのだ。
「何?ではあの奈落独特の邪気はどうなったっ!」
弥勒は戦いの体制をとり 神楽に言い放った。
「邪気なんざ私にはつくれるよ。まぁすぐに消えちまうけどさ。なんたってある意味あれも風だからな」
「・・・っ!かごめがあぶねぇ!」
犬夜叉は走り出した。それを神楽の龍蛇の舞が邪魔をする。
「お前を簡単にいかせちゃいけねぇようになってんだょな」
神楽は扇子で仰ぎながら犬夜叉に言った。
「てめぇっ!神楽ぁ!許さねぇぞ!」
「どう許してくれないのか見せてもらおうじゃないか。風刃っ!」
「くっ!」
『かごめ・・・無事でいてくれっ!』
そのころ 楓の家ではゆっくりとお茶を飲みながら話しに浸っていた。
「でねっ じいちゃんってば・・・。」
そこで話は切られた。外に汚れた四魂の玉の欠片が見えたのだ。しかもたくさん。
『まさか 奈落・・・・?!でも何で?犬夜叉は?』
「楓ばあちゃん!すぐに一軒一軒の家にお札をっ!結界の札を貼ってきてっ!すぐにっ!」
楓は外に奈落がいることを察知したらしく
「わかった。」とだけ言い 裏口から外へでた。かごめは弓矢を持ち七宝を安全なところへ隠し外へでた。やはり汚れた四魂のカケラの正体は奈落であった。
「ふふふふふっ 犬夜叉は来ぬぞかごめ。」
奈落は冷たく笑いながら言い放つ。かごめは負けずと言い返した。
「何よっ!今日は何のようなの?私はあんたが嫌いなんだから顔も見たくないんだけどっ!」
「わしも随分いわれようだな。まぁ今日は大目に見てやろう」
「何?何を考えてるの?言いなさいよ!!!」
かごめは弓矢の先を奈落へと向けた。奈落は邪気を放ち始めた。
「そうさなぁ。かごめ 今日のわしの目的はお前だ。桔梗は死人とは言え生きていた時と同じ霊力を秘めている。わしはそして桔梗に触ることができぬ。忌まわしい鬼蜘蛛の心という物は簡単に消去できる物ではないのでなぁ。それがかごめ お前も桔梗と同等の霊力を秘めているがわしには大丈夫そうだな。」
自信ありげに言う奈落には何か策があるに違いないと悟ったかごめは弓矢を放った。かごめの放った矢は奈落の足下に刺さった。まわりにあった邪気はかごめの放った弓の力できれいで澄んだ空気に変わった。浄化したのだ。
「私もバカじゃないからねっ!あんたの考えていることはだいたい予想ついたわ。私はあんたに利用される気なんてさらさらないわ!それにあんたも分かっているでしょう?四魂の欠片は 汚れた四魂の欠片は私には通じないってこと。どうやってあんたは私をどうやって利用しようと言うの?」
かごめは2本目の弓を構えながら奈落に聞く。奈落は くくくっと笑いながらいかにも と言いたげに話し出した。
「そうだ。わしは今までに四魂の欠片でお前を利用しようと思ったがお前の中に眠る巫女 桔梗の力を思い知らされた。しかし 今度はそうはいかぬぞ。この四魂の欠片にはお前 かごめの血が塗られている・・・お前の血が塗られていることによって血はお前に戻ろうとするだろう。。。くくくっ・・・。そして塗られているから欠片ごとお前の中に入るだろうな。」
奈落はおもむろに懐から真っ赤に染まった四魂のカケラを取り出した。
「私の血・・・?いつ?私 最近怪我した覚えはないわょっ?!」
そうだ。かごめには血を出した覚えはない。思い当たらないのだ。
「ふふふっ 血など簡単なことだ。お前の近くに血を食らう者はおらぬか?」
「ぇ・・・?」
血を食らう者・・・・血を飲む者・・・?
「あっ!」
そうだ。テストで現代に帰る前 犬夜叉に会いに来た冥加に血を吸われた事がある。でもあのときの血は 高原を歩いているとき花があまりにもきれいだったので摘んで帰ろうと思っていたが運悪く蜂がいたのだ。
『っ 痛っ!』刺されて赤く腫れ上がった手をみて冥加が言ったのだ。
『かごめ 蜂にさされたのか?毒ばちだといけぬからな。どれ血をすってやろうか。』
犬夜叉には バカだなぁって言われたけど冥加じいちゃんに血を吸ってもらって・・・。そうだ。あのときの血は冥加じいちゃんの体の中で消化されたはず。そしてその血には多少なりとも蜂の毒が混ざっていたに違いなかったのだ。そんな汚れ血は体に戻ろうとするのだろうか。どうやってあの血が奈落の手に渡ったのだろうか。
「どのようにして・・・手に入れたか・・・それは簡単なことだ。あの蜂はわしの毒虫だったのだからな。毒虫は針を刺すだけでなく 血を抜き取ることもできるのだ。冥加・・・とかいうあの蚤妖怪ではないがな・・・。」
かごめの心の中の質問をずばり言い当てた奈落。
「あの蜂がっ?!」
『・・・どうでもいいけど さっきのヒントになってないじゃない;私の近くに血を食らう者だって言ったから冥加じいちゃんかと思ったのに;』
かごめはとうとう2本目の弓を放とうとした。その時 奈落の手からかごめの血を塗られた四魂の欠片がかごめ向かってものすごい勢いで飛んでくる。その速さに驚き逃げるタイミングをはずしてしまった。血を塗られた四魂の欠片はかごめの喉に入っていった。
「っ・・・!」
『犬夜叉っ!助けてっ!!!!!』
「ふふふっ それでもう体の自由はきかぬだろう。そうだ お前が今 思っている事さえも口にはだせまい。さぁ 犬夜叉を殺しに行け。さぁ 行くのだ・・・。」
がさっ....。後ろで草をふむ音がする。
「そう言う魂胆だったのかょ。奈落。」
奈落の周りにはいつの間にか結界がはられており 見つけるのに苦労したのか犬夜叉の息は切れ切れだった。
「ちっ 神楽めしくじったか。」
そこには神楽と戦っているはずの犬夜叉の姿があったのだ。
『犬夜叉・・・きてくれたの・・・?』
かごめは嬉しさのあまり泣きそうになったが自分の血で汚れた四魂のカケラのせいでそれさえも許されない。感情を顔に出せないかごめの顔には今や温かい笑顔などはなかった。「かごめ・・・お前四魂のカケラを・・・うめこまれたんだな?」
犬夜叉はえらく落ちついていて冷静な顔をしていた。
「そうだ。犬夜叉。お前はもうすぐかごめの手によって死ぬ。50年前のように・・・今回は桔梗というわけにはいかんがな・・・ふははははっ!」
犬夜叉は笑う奈落をにらみつけ鉄砕牙を構えた。
「お前はしゃべりすぎなんだよっ!今回の事といい 50年前の時といいっお前には虫唾が走る!鉄砕牙っっっ!!!」
赤く染まった鉄砕牙は奈落の結界を貫く。
「何・・・っ!」
奈落は邪気と共に消え去った。
四魂のかけらを埋め込まれたままのかごめと犬夜叉を残して。
「かごめ・・・。」
犬夜叉は近づいてくる。
『嫌っ!近づいて来ないで!犬夜叉・・・。私 あんたに何をするかわかんない。殺すかもしれないんだって!お願い 近づかないで・・・。』
かごめは声に出せない苦しみも顔に出すことができない。体の自由はきかず 奈落にむけようとした弓の構えのままだ。今のねらい・・・犬夜叉だ。
「かごめ・・・お前 奈落の罠にかかったのか。俺のせいだな。俺がお前を守りきれないから・・いつまで桔梗とかごめの狭間にいて。どっちかを どっちかも守りきれていねぇ。俺・・・自分の不甲斐なさに腹が立つ・・・っ。」
こんなつらそうな顔をした犬夜叉を見たことがなかったかごめはとまどい 傷付いた。
『こんな思いをさせているのは私のせいだ・・・私がいなければ・・・いなくなればっ!』
すると 手に持っていた弓矢が自分の方へ向いた。
「・・・っかごめ?お前 何してやがる!」
犬夜叉はかごめの方へ駆け寄ってくる。
「・・・っ来ないでっ!」
やっとかごめの喉をついてでた言葉は 冷たいものだった。犬夜叉は立ち止まる。
「ごめん。。。ね?犬夜叉・・・。私がいなければ犬夜叉はっ そんな想いしなくてすむのよね・・?ごめんね。ごめんね・・・。」
「かごめ お前まだ奈落に操られているのか?」
犬夜叉は一歩一歩 またかごめに歩み始めた。
「違うわょ。。それ以上私に近づかないで。私・・・一瞬でもあんたを殺そうとしたのよ?奈落の命令とは言え・・・。犬夜叉。私 あんたのこと大好きだったわ。今までありがとう。私の弓は桔梗の霊力を引き継いでいるから・・・この汚れた四魂の欠片を浄化するくらいは出来ると思うの。だから・・・。」
「バカ言ってんじゃねぇっ!!!」
犬夜叉はかごめの腕を掴み引き寄せた。弓を落としたかごめの手は今や爪が長く変化しており自分の喉を突き刺そうとしていた。
ズシャッ!
『ぇ・・・?痛くない。。。?』
目を開けると犬夜叉が自分の爪の餌食になっているではないか。
「・・何 してんのよっ!!!ばかっ!」
「お前に・・・死なれちゃこまんだょっ!俺は 残された俺はどうなるんだ!」
犬夜叉は両腕でしっかりとかごめを抱いている。
「言ったろ?俺 守りきれない自分が不甲斐ないって。今は少なくともお前を守りきれたよな。俺に笑顔を与えてくれたのは桔梗じゃなく かごめ お前なんだ。愛することも教えてくれたのはかごめだし・・・泣くことも教えられたしな。お前には感謝してるんだ。お前の笑顔に何度も救われたんだ。・・死ぬなよ。逝くなよ。俺の側に・・・いてくれよ!俺にはお前が必要なんだよっ!!」
その言葉にかごめは涙を流した・・・。汚れた四魂の欠片の光は清いものとなって かごめの喉からでた。
「ありがとう・・・犬夜叉。ごめんね・・・ありがとう。」
犬夜叉のかごめを抱く腕の力が弱まった。かごめは その場に座り込んでしまった。犬夜叉はかごめのとなりに腰を下ろし 自分の肩をかごめに貸した。
「もう・・・死のうなんて考えないでくれ。俺がお前を守りきるから。」
犬夜叉は優しく言った。その言葉にかごめは黙ってうなずいた。犬夜叉の顔がかごめに近づく。かごめは察したかのように瞳を閉じる。重なった唇には温かいものが感じられた。「大事なのは・・・かごめなんだ・・・。」
小さい声で犬夜叉が言う。
「ぇ?何?聞こえない」
「・・・!!!何でもねぇよっ!」
「かごめちゃぁん!」
「かごめ様!犬夜叉 ご無事で!」
「かごめぇ!」
むこうから仲間が近づいてくる。
「ごめんね かごめちゃん。神楽 逃がしちゃったよ」
珊瑚は雲母から降りかごめの前に座った。
「うぅん。いいの。ありがとう。」
かごめの目には今や温かさが溢れかえっていた。
『俺は この目が好きなんだ・・・だから守っていこうと思うんだ・・・』
「そういえば犬夜叉。お前 かごめに肩なんぞかしおってvラブラブじゃのぉv」
茶化し始めた七宝に 犬夜叉はむっときた。急にかごめの腕をひっぱり強引に口づけをした。
「んっ!」
驚いたのはかごめだけではない。そこにいた犬夜叉をのぞく全員が驚いたのである。
「ふんっ。俺はお前らにゆすられる気はさらさらねぇからな。」
朝焼けの中 一行はつぎへの旅へでかけていった。

夢の中で・・・夢から覚めて・・・。
貴方は何かが変わった?
私は何か 変わった?
大好きな貴方は貴方のままで 私は大好きなままで・・・。
夢の中で・・・夢から覚めて・・・。
今を 大事に想う・・・・。


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